他科の病気の勉強もしたいよね、という話

先日、他科の女性医師の先生がたとのランチ会に出席するチャンスがありました。

それで話していて思いましたが、こういう他科の先生との交流って、総合病院に勤めていたらそれなりに院内で会うこともあるけど、お互いの専門分野の疾患について教え合うことってあまりないような気がします。

だいたいみんな、自分の専門の仕事で忙しいですしね。

だから、他の科の先生がどういうことに興味を持ってるのか、とか、ちょっとだけ垣間見えて、とても面白かったです。

たとえば、私たちのような眼科の場合、自分の受け持ちの患者さんが、入院中に具合が悪くなって、内科の先生に見てもらったり、ということはあります。

余談ですが、一度なんて麻酔科の先生に全身麻酔をかけてもらって手術をしていたら、手術中にその患者さんの心電図でかなりまずい感じの不整脈が出たということで、術後すぐに循環器内科の先生に見てもらったら、そのまま循環器の病棟に連れて行かれてしまった、ということがありました。

まあ、そういうのは特殊な事例ですが・・・。

今回書こうと思っているのは、そういうのじゃなくて、もっと一般的な病気の話を教えてもらうことってあまりないな、ということです。

というのは、総合病院にいる場合、他の科の病気については

「あ、じゃあ、ついでのあっちの科に行ってちゃんと見てもらって!」

と言って丸投げしてしまいますから。

ところが、開業してしまったり、クリニックで働く場合には、近くに他科の先生がいなければある程度は自分で判断しなくてはならない時もあります。

眼科の場合には、皮膚科疾患がそうなりがちです。

特に、まぶたの皮膚のトラブルですね。患者さんが、なぜか(ではなくて当然か?!)眼瞼皮膚のことでも眼科を受診される事が多いので。

それから、花粉症シーズンに、結膜炎の患者さんが眼科を受診して、「ついでに点鼻薬もください。それから内服も!」と言われることもありますが、それもなあ、とちょっと困りますね。特に、鼻は私たち、診察しないので。診察しないで薬出したくないんですよね、本当は。

逆に、内科とか小児科の先生も、アレルギー性結膜炎(と思しき)人や、自称ドライアイの人、自称白内障の人から点眼薬を乞われて、「いいのかなあ」と思いながら、処方しているケースも多々あるようです。

病院でも、薬剤の在庫管理のために、時々「この中で院内処方リストから外していい薬ありませんか?」って言われてリスト見たことが何度かあります。大きな病院の眼科って軽い花粉症の患者さんなんか少ないはずなのに、意外に古典的な抗アレルギー薬がものすごい本数処方されてて、「これはどういうこと?」と思ったら、「小児科から処方されてます」って言われて、へえ〜!と驚きました。

ということは、小児科の先生たちは、他科に丸投げしていないのか・・・? まあ、赤ちゃん連れたお母さんに、「あっちもこっちも行って」は言いにくいでしょうね。雑菌の巣窟のような病院内に長時間いさせたくない、というのもあるでしょうし。

眼科医の立場から言えば、

抗アレルギー点眼薬ぐらいなら出してもらって構わないけど、それで十分治らなかったらやっぱり眼科に来てほしいな、と思います。

アレルギーだと思ってて違う場合もありますからね。

それから、白内障の薬も要注意ですね。見えにくい原因は白内障だけじゃないし、白内障になってくる年齢になると、他の疾患が隠れていることも往々にしてありますから。

そして、白内障の点眼薬、効きませんから!!!( ̄◇ ̄;)

やはり餅は餅屋よねえ、と思いますが、でも、患者さんの利便性の問題もある。病院が混みすぎてていくつも行ってたら日が暮れる、という問題もある。

だから、他科の病気ももっと手軽に勉強できる機会があるといいのかも知れませんね。

(例えば、週末潰して講習会に行ったり・・・年何回も行かなきゃならなかったり・・・というのはハードルが高いんですよ。自分の仕事もしなくちゃならないので)

あ、自分がサボってるだけ・・・??? (*゚▽゚)ノ

いやいや、きっとみんな同じに違いない?!

例えば、学会や勉強会の際に、いくつか演題があったら、一個ぐらいは他科の先生に来てもらって話してもらうってのはどうでしょう?

その話の内容をきっかけに、いつもと違う視点で診察のコツや薬のことも聞けたりして面白いんじゃないかしら〜。

それだけで、結構状況が良くなるような気もするけどなあ。。。

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