そろそろアレルギーの季節

年が明けて1月になると、そろそろアレルギーの季節ですよね。自分は少なくとも昨年までは花粉症は発症していませんでしたが、仕事柄、どうしても1月になると、そろそろだなあ、と思ってしまいます。正確には、日本で春先に一番よく見かけるスギ花粉症のことなんですが、花粉症の代名詞と言ってもいいぐらいですね。

花粉症の症状はとても辛いと思いますが、アレルギー性結膜炎の中では、花粉症は比較的軽症に分類されます。

重症なのは、アトピー性皮膚炎に合併する結膜炎とか、春季カタルといって、まぶたの裏(眼瞼結膜と言います)がボコボコに腫れて、目やにがたくさん出て、角膜(黒目)にまで傷ができたりするようなものです。

何れにしてもアレルギー性結膜炎の人の多くは、年間でみても花粉飛散の頃から症状が悪化することが多いです。

せっかく秋から冬にかけて落ち着いていて、薬もほとんどいらなくなっている人でも、花粉が飛び始める頃から症状も所見も悪くなって、それから梅雨時まで悪い状態が続きます。アトピー性の結膜炎の人や春季カタルの人も、このシーズンは悪化する人が多いのです。

アレルギー性結膜炎に対して有効と言われているのが、プロアクティブ治療と言って症状が出る前から予防的に治療する、という考え方です。

花粉によるアレルギー性結膜炎のある方は、花粉飛散情報などをみて、飛散開始の2週間前ぐらいを目安に点眼治療を始めると良いと言われています。実際に花粉が飛び始めてからの症状が明らかに軽いのだそうです。

できれば、1月中ぐらいから薬をもらっておく、または少し症状がで始めた時期でもまだ遅くないので、早めに点眼を開始するのがお勧めです。

因みに、処方箋なしで買える薬もそれなりに効果はありますが、処方薬の方が有効成分が多く入っていて、効き目が強いと思います。

アレルギーの治療薬は良いものがたくさん出てきましたが、何と言っても一番いいのは抗原に暴露されないことです。つまり、花粉アレルギーの人なら、花粉を被らない、吸い込まないということです。花粉に触れなければ一連のアレルギー炎症の引き金が入らないわけですから。晴れた日の外出は控えることや、ゴーグルのようなメガネをかけたりマスクをしたりすることも有効です。特に、薬嫌いな人にはオススメです。

また、一旦花粉に暴露されてしまい、かゆみや腫れが出ると、どうしても目を触りたくなってしまいますが、アレルギー反応というものは、一般的にはこすらずにじっとしていると20〜30分以内にピークをすぎて行くものです。

擦ることによって、二次的な炎症や、周りの組織へのダメージが出やすくなるので、擦らないように注意した方が良いと思います。

アトピー性皮膚炎のある方や春季カタルの方は、炎症が強く、なかなか大変なんですが、原則、予防・治療法は同じです。ただ、炎症が強いと、使う薬の種類がかなり変わりますし、痛みが出たりした場合にはかなり入念な治療が必要です。そのような方は、原則、専門の病院・クリニックを受診してください。

でも、その場合でも、自分でできることとしてゴーグル・マスクはぜひ使っていただきたいです。

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こういうフレームの周りにガードがちょっとついてるだけのタイプでも、かなり違うようです。

最近は、鼻の周りとかに塗るマスクとかも出てるようですが、効果はどうなんでしょうね。興味あり。

私は、幸いまだ花粉症は発症していませんが、花粉に一定量暴露されるといつか発症するかもしれません。塗るマスクで予防できるといいな。買ってみようかな。

普段コンタクトレンズを装用している方は、あまりにかゆい時期にはメガネがお勧めです。ついでに、上記のようなガードをつければ、かゆみ予防にもなります。

コンタクトレンズは、そのものが刺激になりますし、特に、ステロイドや免疫抑制薬の点眼を使う場合には、感染のリスクが増える可能性もあります。

とりあえず、スギ花粉症だけの方はGWぐらいまで、もしベースにアトピー性皮膚炎などがあって辛い方も、梅雨時を越えればアレルギーのハイシーズンは終わることが多いので、しっかり対策を立てて、この時期を乗り切ってください!

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