コンタクトレンズアレルギー
前回、コンタクトレンズに関連する感染症について書きました。
今日は、コンタクトレンズに絡んだもう一つの問題、アレルギーについて書きたいと思います。
コンタクトレンズを繰り返し使っていると、アレルギー性結膜炎が起きてくる人がいます。
もともとアレルギー体質の人に起きやすいですが、自分でアレルギー体質じゃないと思っていても起きることもあります。
コンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズよりもソフトコンタクトレンズ、しかも、ワンデータイプよりも2週間タイプ、1ヶ月タイプ、そして使い捨てじゃないリユーザブルタイプのソフトコンタクトレンズに起きやすいです。
要は、使用期間が長いソフトコンタクトレンズで起きやすい、ということです。
コンタクトレンズのアレルギーになると、症状は、実はあまりかゆみは出ません。
ただ、ズレやすかったり、ゴロゴロしたり、目ヤニが増えたりする人が多いように思います。
そういう人で、上まぶたの裏側をひっくり返してみて、充血してボコボコに腫れているとコンタクトレンズアレルギーだな、とわかります。
これは、慣れた眼科医なら、一目で診断がつきます。
コンタクトレンズアレルギーになったら、目薬をつけたりしてもあまりよくなりません。
一番効果があるのは、コンタクトレンズを辞めること、です。
だけど、上記のように使用期限の長いコンタクトレンズを使っている人はまず新しいレンズに変えてみることをお勧めします。特に、ハードレンズなどは、レンズを新調しただけでかなり改善することが良くあります。
ソフトコンタクトレンズの場合は、
・使用期限の短いレンズに変更する
・違うメーカーのレンズに変更する
などの方法も有効です。
一番アレルギーになりにくいのはワンデータイプの使い捨てコンタクトレンズですが、ワンデータイプでもアレルギーになってしまう人もいます。でも、そういう場合にも、諦めずに違うメーカー・種類のものに変えると良くなることもありますので、そのあたりは個別に眼科で相談してみてください。
ただ、ワンデーでもアレルギーになってしまう人というのは、体質的にアレルギーを起こしやすいかもしれないので、そういう場合には、残念ながらコンタクトレンズ装用は諦めた方がいい場合もあります。
これ以上は、ケースバイケースですから、実際に診察を受けて相談をして決めてくださいね。
先進的な技術があれば治るをモットーに、円錐角膜治療で進行を止めるための角膜クロスリンキングを日本で初めて導入した実績があり、国内の角膜クロスリンキング手術を牽引しています。また新しい角膜内皮移植DMEKの執刀ができる数少ないドクターの一人です。