多くの眼科医はワンデー推しです
少し前ですが、眼科医の友人とのやりとりで、こんなのがあったのでご紹介したいと思います。
私:ソフトコンタクトレンズは全部ワンデータイプの使い捨てにしましょうよ〜。気をつけてね、と患者さんにいくら言っても無理。これは、コンタクトの洗浄という概念を世の中からなくすしかない!
友人A:私もそう思います。でもスタッフに話したら、それは金持ちの考え方だと一蹴されました(泣)
友人B:本当ですね。ワンデーを洗浄する方もいて衝撃受けます。中学生の初コンをワンデーで始めたら次来た時に2ウィークになっていたり、、、保護者の方に説明しても、自分が2ウィークだからデータを使って購入しましたってサラッと言われてしまいます。
友人C:患者さん達には、擦り洗いのコールドケアには、除菌効果も期待してはいけない、むしろ菌が繁殖しているケースにレンズを収納して培養してるようなものだ!と説明しています。マルチパーパスソリューション(コンタクトの洗浄を1液で出来る製品)を世の中から無くすか、外国のタバコの箱みたいにデカデカと「除菌、殺菌効果は期待できない、使い方によっては失明します」って書いて欲しい。
友人D:本当にそう思います。うちでコンタクト激安にしたら、今まで2ウィークだった人がワンデーに変えた人何人かいます。やっぱり価格と安全性を真剣にお伝えすること大事ですよね。
友人E:そう思います。ワンデーを二週間以上付けてる人もいます。
友人F:2ウィークって価格と購入頻度以外に選ぶ理由ってあるんでしょうか? 価格がネックなら、2ウィークの規格を廃止してワンデーのみにして価格を少し下げたほうが公衆衛生上良さそうな気がします。
友人G:私もそう思います。コストならハードコンタクトの方がいいですね。。。が、スポーツするからだの。。。で、親御様に受け入れられないです。アメーバがつくこともあるのに。。。
友人H:ほんと、そう思う。販売中止しなくていいから、タバコみたいに税金載せれば良い。
友人I:「紙コップ洗って使わないでしょ?」というと納得してくれます。
これ、実話です。
まとめると、眼科医はワンデー以外のソフトコンタクトレンズ(2ウィークなどの頻回交換レンズ)は悪だと思っているに等しいです。
その理由は、「角膜感染症のリスク」が大きすぎるからです。
患者さんが2ウィークなどの頻回交換レンズを購入する最大の理由は価格だと思いますが、万が一角膜感染症になって、入院治療が必要な状態になったら、そして綺麗に治らず角膜に瘢痕が残ったら、そして重症だった場合には角膜移植などが必要になったら・・・・と考えると、本当に恐ろしいです。
眼科医側からの提案も、上記のコメントの中に色々あります。
- 海外のタバコのパッケージのように、ワンデー以外の頻回交換またはリユーザブルコンタクトの箱に角膜感染症のリスクについてわかりやすく記載する。
- 税金を載せて頻回交換またはリユーザブルコンタクト価格を上げる。
でも、そんなことしなくても、ワンデーの価格を安く、頻回交換レンズの価格を高く設定すればあっという間に問題は解決すると思うんですが。
大きな企業さんが真剣に考えて設定した価格なので、安易には変えられないんでしょうか。
何れにせよ、少なくとも眼科医の多くは2ウィークなどの頻回交換レンズには決して賛成していないということは強調しておきます。
先進的な技術があれば治るをモットーに、円錐角膜治療で進行を止めるための角膜クロスリンキングを日本で初めて導入した実績があり、国内の角膜クロスリンキング手術を牽引しています。また新しい角膜内皮移植DMEKの執刀ができる数少ないドクターの一人です。